ロールス・ロイスのエンブレムの由来は?
イメージダウンを無くすため
ロールス・ロイス社の車は、イギリスが世界に誇る最高級車です。
1台1台手作りに近い 方法で造られているため高価で、この車を持つ ことは、高い社会的地位を示すものとされています。
この会社はイギリスの実業家ロールスと電気技師のロイスによって1906年に設立され ました。
シルバー・ゴーストとかロールス・ロイス・ ファントムという名車を出しています。
ところでロールス・ロイス車のフロントグリルにはどれにも同じ小さい美しい像が輝いていますが、これにはわけがあるのです。
かつてロールス・ロイス社が 頭を悩ませたことがありました。
それは、この車を買った人が、自分の車にそれぞれ好みのマスコットをつけたのです。
ゴルフボールをつける人もいれば、ブルドッ グの肖像をつける人もいた。
これではイメージ・ダウンだと考えた。
高価な最高級車が、車に似合わない安物の飾り物で、醜い姿にされることには、がまんできなかったのです。
ギリシャ神話の勝利の女神ニケのシンボル
そこでロールス・ロイス社のすべて のモデルの車に、同じ小さな像のエンブレムをつけることにしました。
それで彫刻家サイクスの創作したフライング・レディの像をラジエーターのふたの上につけることにしました。
この像はギリシャ神話の勝利の女神ニケをかたどったもので、翼のある少女の姿で表されています。
角張ったラジエーターからギリシャのパルテノン神殿を連想して作ったのだそうです。