お酒を飲むとなぜ肝臓に負担がかかるの?
お酒を飲むとどうなるか
胃の粘膜から吸収されたアルコールは、毛細血管の壁づたいに血管に入り、血液中に溶け込みます。
小腸から吸収された分も同様に血液へ。
胃と小腸から出た血管は、やがて一つになり、門脈という流れになって肝臓へとつながっています。
そして、肝臓に入ってからが問題です。
肝臓の仕事を増やしてしまう
アルコールを分解する役目を担っている肝臓は、アミノ酸から糖をつくったり、グリコーゲンの合成物質をつくったり、毒性の成分には硫酸やグルクロン酸をかけて追い出し たり、ふだんから合成やら分解やらで大忙しです。
そこへアルコールが入ってくると、仕事がもう一つ増えます。
アルコールをアセトアルデヒドという成分に変えて、さらにこれを酢酸に変えなければなりません。
酢酸は炭酸ガスと水分に分解され、炭酸ガスは息、水分は尿となって排出されま す。
この仕事は大部分、体内のほかの細胞が引き受けてくれるのですが、中には肝臓に残る酢酸もあれば、体内をグルグル回ったあげくに戻ってきてしまう酢酸もあります。
これはやはり、肝臓が自分で処理するしかありません。
このように忙しさが増していくのですから、飲みすぎれば肝臓の仕事が増えて負担が重くなるのは当たりまえのことなのです。