お墓参りで墓石に水をかける理由は?
先祖に水を飲んでもらうため
宗教観の薄い日本人でも夏のお盆の時期になれば、先祖が眠るお墓にお墓参り向かうのが日本人。
その際、桶やバケツに入った水を墓石にかけたことはありませんか?
宗派やそ の習慣によって異なるものの、テレビドラマで墓石をキレイに掃除するシーンを見たことがある人は多いと思います。
小さい頃に「ご先祖様に水を飲んでもらうため」とか「掃除で汚れを洗い流すため」と聞かされてきた人も多いと思います。
しかし、この水を墓石にかけるという行為は、掃除とは別の意味があります。
餓鬼道に落ちた先祖を救うため
仏教の考え方では、死後に6つの世界に生まれ変わると言われています。
そのうちのひとつ「餓鬼道」は、飢えと渇きに悩まされる苦しい世界。
水を飲むことさえも許されず、唯一水分を補給す方法が「お墓にかける水」なのです。
そのため、お参りの日に雨が降っていたとしても、水をかけてからご先祖にお参りをするのです。
もちろん、先祖が餓鬼道に落ちているとは限りませんが、お墓をキレイにするのも先祖を想って最善を尽くそうとしている方法の一つなのです。