宇宙で出産したら子どもの国籍はどうなる??
「生地主義」と「血統主義」がある
将来的に考えて、地球の民間人が宇宙へ旅行に行ける日も遠くないのかもしれません。
さらにその先には、宇宙への移住計画も進 むことでしょう。
物理学者のミチオ・カク氏 は、2045年に最初の火星移住が始まると予言しているほどですから、科学的に考えれば、おかしな話ではありません。
そうなると一つ出てくる疑問は「もし宇宙で出産をした場合、赤ちゃん の国籍はどこになるのか?」ということ
国籍を語るには「生地主義」と「血統主義」という言葉を知る必要があります。
生地主義とは、出生地によって国籍を決め られる方法です。
対して血統主義とは、両親の国籍によって 子どもの国籍が決められる方法です。
各国によってどちらかの主義がとられてお り、その国のルールに従う必要があります。
アメリカやカナダなどの国々では、生地主義がとられています。
例えば日本人の夫婦がアメリカで出産した場合、日本国籍を取るか、アメリカ国籍を取るか、その子ども自身が決める権利が与えられます。
一方、日本をはじめとした中国や韓国など の国々では、血統主義がとられています。
例えばアメリカ人の夫婦が日本で出産をし たとしても、日本の国籍を得ることはできま
せん。
宇宙空間の場合はどうなるのか?
それではどこの国にも属さない宇宙空間で 出産を迎えた場合はどうなるのでしょうか?
これには面白いルールがあり、「その宇宙船 がどこの国の宇宙船であるか」というところがポイントです。
つまり、アメリカの宇宙船であれば「生地主義」、日本の宇宙船であれば「血統主義」 が適用されるというわけです。