なぜコケは湿ったところにしか生えないの?
コケの特徴と湿った所に生える理由
コケは一応、植物ではありますが、普段から見慣れている木や草とはだいぶ性質が違います。
葉と茎、あるいは葉と枝の区別がないし、花も咲かなければ実も結びません。
一番大きな違いはといえば、水を運ぶための組織をもっていないことでしょう。
そのため、極細の糸のような仮根から簡単に水を補給できるよう、ジメジメした場所に生えるのです。
コケの再生力はとても強い
強い日射しも、コケにとっては手ごわい相手です。
仮根をおろした土や岩や樹皮が湿気を失うと、コケ自身も乾燥してしまいます。
とはいえ再生力は強く、水分さえ与えられれば、すぐにつややかな緑に戻ります。
露で潤ったコケは美しいものです。
お寺などでコケを庭園美の一種に仕立てるよう工夫しているのも、湿気の多い日本ならではのセンスといえますね。